主演 クレア・デインズ ケイト・ベッキンセール/監督 ジョナサン・カプラン (青春物風アメリカ警鐘社会派もの) 満足度 4
今年ヒットしなかった「名作」はこれと「エネミーオブアメリカ」で決まりでしょう。見る価値はあります。
高校を卒業した2人の親友が羽目を外しに訪れた未知の国「タイ」で事件に巻き込まれ、刑務所に入れられてしまう。そこに信頼できる弁護士の助けを得ながら友情をより深めていく物語。
として筋は進行するが、無駄なカットが無く一気に見せてしまう緊張感を持っている。また、「アメリカ合衆国」を象徴する2人の女性が地球上にはアメリカの威光が届かない場所もあるんだよと、アメリカを自己批判している
ようにも見ることができる。そしてそれはそのまま「海外で」傍若無人に振る舞う我が日本人旅行者にも警鐘を鳴らしている。
物語がそういうわけで若干社会派的(2人とも釈放という結末にならなかった事)になってしまった故に名作「テルマ&ルイーズ」に1歩及ばないと言えるかな。弁護士役のビル・プルマンがクレアデインズに「君は無罪だ」と言う場面は、実の親にさえ信じてもらえなかった
電話の場面が感動を呼ぶ複線として張られていてより心に響く。この映画の名場面の1つでしょう。 1999 10.30
主演 キアヌ リーブス・キャリー アン モス/監督 ウォシャウスキー兄弟 (スタイリッシュSF) 満足度 5
登場人物がカッコイイです。キャリー アン モス、冒頭のアクションと黒の衣装がバッチリ決まっています。キアヌ リーブス、眠そうな目が「神秘的」さを感じさせて頭が良さそうには思えないものの
ひょっとしたらメシアかも?という気にはさせてくれます。ローレンス フィッシュバーン、あなたにならついていきたい!という風格があります。ヒューゴ ウィービング、あまり特徴のないお顔ながら存在感は
その強さと相まって、とても印象に残ります。といったように登場するキャラクターが非常に魅力的であります。
映像のスタイリッシュさとストーリーの斬新さ特に「培養所?」の画面はインパクトがありました。また、物語の細部にもかなり配慮がいきわたっていて、「ネオは来世あたりが救世主かも」とか車の中でネオがトリニティに
「あなたは予言者になんと言われたのか?」と聞かれても答えなかったわけや人間社会の生まれといっていたタンクが実はヒューマノイド?かもしれないところなど、続編も意識されながら破綻無く作られています。
(あくまで善意に解釈してですが)ピストルの玉をよけるところなんて映像的におもしろいですね。トリニティの口づけで救世主ネオが誕生するところなど、恋愛映画の要素まで詰め込まれていてサービス満点といった感想です。
この映画のおかげで、最近は奥さんとやりあっても「この夫婦喧嘩は現実の世界のことではないかもしれないから、深く考えるのはやめよう」という考え方が成立し、おかげで腹も立たなくなり非常に助かっています。
続編が待ち遠しいです。 1999 10.10
主演 ジュリア ロバーツ・ヒュー グラント/監督 ロジャー ミッチェル (ラブコメディ) 満足度 3
ジュリアロバーツファンなので見てきました。前作「ベストフレンド ウエディング」は新境地開拓か?といった小気味よさがあったけど
今回は正当派ラブコメで意外性と「ジュリアロバーツを美しく撮る」といった点において、今一つ物足りなさが残りました。
物語的には、超売れっ子の映画女優と恋人になったら?という、まさに「映画的」=あり得ないシチュエイションなのですが、偉い人を偉いと思わない私としては特に悩むこともないように
思ってしまいます。余談ですが長野五輪の時、近所のコンビニに「O藤みどりが買い物にきたけど、ちゃんと領収書を持っていった」などで大騒ぎになることを現実として考えると、広末涼子か
鈴木京香が嫁にくると聞いたら確かに大ニュースではありますね。まあ私としては、手の届かないと思っていた意中の人とつきあえるかもしれない!と思ったときの男性のドギマギぶりはヒューグラントが
うまく演じていたと思います。
相談事の度に仲間が集まる風景とそこに必ず登場するワイン、そしてノッティングヒルの田舎風の風景がこの映画の見物の一つです。 1999 9.17
主演 リーアム ニーソン・ナターシャ ポートマン /監督 ジョージ ルーカス (宇宙童話) 満足度 4
後半3部作を全く知らなくても十分楽しめます。どちらかというと知らない方が頭の中であれこれつじつまを合わせながら観なくてもすむ分物語に入り込めるかもしれません。
さすがに冒頭「テーマソング」がなったときには緊張したというかなにかドキドキワクワクといった気持ちになりました。
物語は非常によくできていて破綻もなく、十分推敲された文章を読んでいるようで小学生にも理解が容易だと思います。しかも普通のハリウッド大作とちがって物語の底辺には
「道徳的」なものが流れているように感じました。初めて東京ディズニーランドで「エレクトリカルパレードを見た時の感激」に似た心地よさがありました。やはり「アナキンスカイウォーカー」
役の少年の好演が大きいようです。またドロイド軍団のどこかおもちゃっぽさも好感が持てます。それに「人間」がほとんど死なないことも重要でしょう。
エピソード2も頭を空っぽにして、絵本を開くような気持ちで見てみたいと思っています。 1999 8.31
主演 ショーン コネリー・ キャサリン ゼタ ジョーンズ /監督 ジョン アミエル (泥棒アクション) 満足度 3
この映画は「キャサリン ゼタ=ジョーンズを売り出すため」に作られたのかもしれない。ショーンコネリーは後ろで見守っているような演技だ。キャサリンは「シャンプーのCM」
に出演していたのでお顔は知っている人は多いと思うが(ラックスだったかな?)映画で見ると魅力大爆発!と言った感じだ。
物語としてはコンピューター2000年問題を扱っていたりクアラルンプールの超高層ビルが出てきたり、エンターテイメントとしては十分楽しめるように出来ている。ただストーリー
に多少(多大?)無理があって「えっ冒頭のレンブラントを盗んだのはジンだったのか?」など題名通りにだまされたのか、こちらの理解不足なのか?スッキリとしない所があるため
見終わったあとの爽快感には欠ける。そんなことにこだわるより「キャサリンきれいだなあ」「ショーンコネリーは相変わらず渋いなあ」「高層ビルでのシーンは目がくらんだ」などと
素直に見るのがコツの映画です。(高層ビルのシーンは「クリフハンガー」より怖かったです) 1999 8.25
主演 サミュエル L ジャクソン・ ケヴィン スペイシー /監督 Fゲイリー グレイ (警察内部アクション) 満足度 5
うんなかなかよかったぞ!最近「踊る大捜査線」「LAコンフィデンシャル」など警察内部物に面白い作品が多い。この作品は一緒に体を張ってきた職場の仲間を、上司の命令で
撃てるか?という仲間意識を横糸に、さてだれが年金横領の犯人か?という犯人探しを縦糸に、そして人気のケヴィンスペイシーの活躍を見せ場に見事なエンターテイメント
作品に出来上がっている。
女性が余り絡んでこないところは「LA」より「大脱走」的で結果的にテンポを壊さないイイ方向に出たようだ。映画の後半「えっセイビアンが黒幕?」
すごいドンデン返しだ!でもちょっと後味が悪いなあ、と思ったのもつかの間、結局納得の結末に収まって満足のいく余韻を感じられることになった。場面も狭いビル内から終盤外に出て
ほっと出来るし、人質たちがローマンの人柄に触れて次第に心を通わせてくるあたりも気が利いている。タイトルの交渉人=ネゴシエイターもなるほどな、と思わせる脚本に破綻の少ない、
しかもアメリカのニオイを感じさせてくれる秀作だ。 1999 7.17
主演 ロベルト ベニーニ・ ニコレッタ ブラスキ /監督 ロベルト ベニーニ (楽天的風人生メッセージ) 満足度 5
免許更新の時、必ず見るビデオがあるけどこの映画は「親になったとき必ず見る映画」に指定されても良いぐらいだ。
主人公が私の一番不得意とする「口八丁の調子の良い男」という設定に、見始めたときは違和感を感じたけれど彼は自分の特技を最大限に生かして生きていこうと
しているのだ、と感じてからは素直に物語に入り込めた。
なによりもこの映画のすばらしさは結婚して子供が産まれてからである。第二次世界大戦の
ホロコーストを下敷きにして「いかにして自分の子供と家族を守り抜くか?」という一点にやがて物語は収束されていく。随所にコメディタッチの場面がある
おかげで、画面が暗くならなくて済んでいるが現実として考えてみれば「極限状態」である。その極限状態の中にあってもユーモアを忘れずにそしてついに
息子と妻を守り抜いた父の姿に感動せずにはいられなかった。
今の日本に在っては「命の恐怖」などほとんど考えなくても生きていられる。それが平和な世界
というものかもしれないが、平和な世界の中でいかにして子供を守るかそして平和そのものを守ることの重要さを改めて考えさせられてしまった。
この映画を見て帰ったからか、その日はいつもより娘と楽しく遊べた気がする。1999 7.7
主演 高倉 健・小林稔侍・大竹しのぶ /監督 降旗 康男 (JR的人生回顧ドラマ) 満足度 4
ひさびさの邦画大作。戦後の日本を引っ張ってきた世代の、静かだが強烈に個性的だった生き方を正面から見据えたドラマ。
内容的には、頑固なまでに職業意識にこだわったため、娘と妻の臨終にも立ち会えなかった定年間近な男が、その生き方の是非を「奇跡」として
目の前に現れた亡娘が「是」と告げてくれるというものだ。
人間1回しかない人生「はたして俺の生き方はこれで良かったのか?」と疑問を感じてしまうことは
だれしもあることだろう。傍目には家族を犠牲にして一人になり「良いことなんか何もなかった」気がする人生だが、妻も娘も親友も近所の人もみんな
「そんなあんたが好きだった」と暖かくいってくれるところに、戦後高度成長期を支えてきたお父さんたちは涙無くしては見ていられないだろう。
「今」の時代から見ると「なんであんなに無理して生きてるの?」と感じられるかもしれないが、あの時代にはあれが普通の生き方であったような気がする。
今の世代の目にはどう写るのでしょうか?
映画的には健さんが他の共演者と順に共演するといった感じだが「広末」と「志村けん」の時はやや落ち着かない気がした。1999 6.7
主演 ロバート デ ニーロ・ジャン レノ /監督 フランケン ハイマー (スパイ大作戦風アクション) 満足度 4
大スター集結による超B級アクションといった感じか。
デニーロに比べてジャンレノの活躍が少なすぎる気がしたが、これは格の違いというものか?ストーリー的にはTVの人気シリーズだった「スパイ大作戦」
を彷彿とさせる内容だ。コーヒーをわざと落として相手の力量を探るあたりがニヤリとしてしまう。ただ、ケースは果たして重要な物だったのか、それとも
「シーマス」を暗殺する事が目的だったのか今ひとつ謎だ。それと裏切ったグレゴーのその後の行動の意味もわかりずらい。
敵役がかなり手強いこと、反対車線でのカーチェイス、ケースの受取手が二転三転するあたりはGOODである。
あと「トゥルーマンショー」以来注目の紅一点ナターシャ・マケルホーンが十分見られたのが好印象だ。(個人的趣味)1999,5,29
主演 グウィネス パルトロウ・ジョセフ ファインズ /監督 ジョン マッデン (中世ラブロマンス) 満足度 5
アカデミー作品賞だから一応見ておこうか、というぐらいののりで見たのだけど、さすがに作品賞を受賞しただけの事はある!
中世ものというと「私はミュージカルはダメ」といった感じで拒否反応があるものだが、この作品はその心配はありません。
ほとんどだれでも知っている「ロミオとジュリエット」を軸に意表をつく「青年時のシェイクスピア」とヴァイオラとの恋愛をユーモアを交えながら展開する。
なかでもメイド役のイメルダ・スタントンが記憶に残った。そして男装のパルトロウには胸キュン。(支配人はショートヘア好き)特に二人の間の恋愛が深まっていく過程の描き方など非常にわかりやすかった。
また、エリザベス女王役の助演女優賞受賞のジュディ・ディンチは儲け役だと思ったけど、さすがの貫禄で物語を引き締めていた。
「タイタニック」とは別の意味で「なるほどアカデミー賞」と納得できる作品だ。 1999,5,7
主演 ウィルスミス・ジーンハックマン /監督 トニー スコット (アクション) 満足度 4
まず、「プライバシー」というものを通信衛星まで持ち出して描いた、脚本の着眼点が素晴らしい!これだけで半分は成功したようなものだ。
物語的には、ジーンハックマンが登場するまではかなり丁寧に描いてあるが、それからは「カット」の嵐で(推定)物語の展開がわかりづらくなってしまった。
盗聴器とそれを監視している姿が「ひょっとしたら私の家も?」と思わせるだけの現実感があり唸ってしまう。私も盗聴器発見マシーンが欲しくなった。(やましい所はないよ!)
主演のウィルスミスが最後まで「いいひと」を貫いてくれるのも好感が持てて良い。ただ、なぜ反対派の古参議員を殺害したのか?とか、下院議員とレイノルズのつながりとか疑問点は
沢山残った。また、悪役のジョンボイトが、自宅では「出世が遅い!」と妻に愚痴を言われているのが我が身とだぶって印象に残った。 1999,4,25
主演 メグライアン・トムハンクス (現代的ラブコメディ) 満足度 4
期待して見に行って、ほぼ期待通りのものが得られたという印象。今、大ブームの「Eーメール」を利用した、古典的ラブコメディです。
人間、体を開くより、心を開く方がむずかしいというけど(私の格言)お互い同棲相手がいるなかで、メール友にはまっていく有様は、十分うなずけた。
物語のなかで、トムハンクスは「プライベートライアン」より、やはりこういった設定の方が生き生きして見える。なかでも「初顔合わせの喫茶店」の外で「相手は美人か?」
と心配する、同僚との掛け合いは物語の大筋とは余り関係ないが印象に残った場面だ。一つ気になったのは、どちらかと言えば「男性主導」のストーリーに思えたので女性の目から見て
異論があるのでは?と言うことぐらいか。でも、パソコンが登場しなければ1950年代の映画のようでもある。カップルでみるには良い映画なのでは? 1999,3,17
主演 室井 滋・大友 康平 (小市民的エンターテイメント) 満足度 4
講習会の帰りの余った時間にピッチリ上映時間がはまったので見てきました。
大きく分けて3つの家庭のエピソードが、それぞれ「のど自慢」に向けて完結していくお話。
私としては室井滋と尾藤イサオ(助演男優賞ものの好演!)の「売れない演歌歌手赤城麗子」のエピソードが面白かったです。気になった点は、予選会の歌のシーンが少し長いと
感じたことと、登場人物の演技がかなり「わざとらしい」と感じたことぐらいです。全体的にテンポも良く、竹中直人ら脇役のくせ者衆の使い方もうまく、十分楽しめます。
あの「のど自慢」にも、いろいろ人生があるのだなあと思うと、今後は見方が変わるかもしれません。 1999,1,29
主演 ハリソン フォード・アン ヘッシュ (予定調和的アドベンチャー) 満足度 3
良くまとまっているが、見る前に予想した範囲内の筋書きでした。ハリソン フォードが出ていると、不時着した島が実は「テロリストの秘密基地だった」とか
「秘密裏に建築されていたイラクの軍事基地だった」ぐらいのスケールの大きさを、期待してしまうが、この映画はあくまで現実的であった。
個人的には「ハリソンも年を取ったなあ」と感じながら見ていたが、若いアンヘッシュが惚れてしまうのだから、私も魅力を盗まなければと心に誓った。
フィアンセが過ちを犯してしまうエピソードは、男性としては身につまされてしまって、素直に笑い飛ばせません。アウトドアブームの今、男はナイフ1本で生活できることが
基本的な必要条件なのだと思い直した一編でした。 1999,1,7
主演 ブルース ウイルス・リヴ タイラー (大予算SFスペクタル) 満足度 4
最近「タイタニック」といい、どうして2時間を大幅に超える映画が多いのだろう?見る前に体調を整えるのが大変だ。
大宣伝に恥じないなかなか見せる映画だ。「インディペンデンスデイ」が面白かった人には十分お勧めできる。
印象としては1本の映画として見るのでなく3回ぐらいのシリーズとしてTVでみたらもっと一つ一つのエピソードが丁寧に描けたのではないかと思った。
同じシチュエイションの「ディープインパクト」と比べると、こちらの方がスケールは大きい。また、メインの惑星がくる前に、小さいかけらが地球にふりそそぎ
それが「ミサイル攻撃」のようなダメージを与えることを見せつけたところは、大惑星の接近ということが、どれだけ重大かということを、よりわかりやすく伝えていたと思う。
仕事仲間を訓練していく所・娘と腕の立つ若い男との恋愛・別れた子供との再会・NASAの責任者の苦悩など、楽しめる要素はいろいろ考えられている。
娯楽大作としては十分合格だと思います。 1998,12.17
主演 ジム キャリー・エド ハリス (辛口空想サスペンス) 満足度 4
久しぶりに噛み応えのある内容だった。生まれたときからTV中継され続けられている、青年が主人公。
この映画の見方としては、マスメディアへの批判、神はいるのか?、人生論、などなど、いろいろな切り口が
考えられる。しかし、彼の周りの者(実は俳優)が、次々と「真実を隠すこと」に耐えられなくなっていく様をみると
「人をだまし続ける事」こそ、人間は耐えられないということを語っているような気がする。
物語のクライマックス、「舞台」からの脱出に命を懸けたトゥルーマンに視聴者が引き込まれ、そして
危険な我々の住む世界にやってくる決心を固め、「虚構の島」からついに一歩を踏み出したとき、視聴者が大喝采を送ったのは、
ドラマチックな展開に興奮しただけでなく「これでやっと人の生活を覗き見る罪から解放される!」
「善良な青年を普通の暮らしに戻してあげられる」という安心感も含まれていたはずだ。
高校時代に地元の新聞に「嘘ではないが作為のある演出」をされたインタビュー記事をかつて掲載されたことのある「私」
としては、TVも新聞も疑ってしか読めなくなっているのだが、これからの社会を無事に生き抜くためには、数ある情報の中から「物事の真実を見抜く目」
が必要とされるだろう。うそで固められた虚構の世界から脱出を選んだトゥルーマンの姿を自分に置き換えてみたとき
親子の関係・夫婦の関係・近所との関係、それぞれが「うそで塗り固められていたのなら」やがて行き詰まる時がくることを覚悟しなければならない。
映画的には、前半のやや退屈な展開と、ラストの説明が足りない終わり方が不満である。 1998,11.27
主演 織田裕二 ・柳葉敏郎 (警察エンターテイメント) 満足度 4
TV版のクオリティの高さは耳にしていたが、この映画版もなかなかの出来だ。
誘拐・怪奇殺人・窃盗の3つの事件を柱に、本店(警視庁)と支店(所轄)の関係、キャリアとノンキャリアの葛藤と友情
などうまく散りばめてテンポを損なっていない。室井役のギバちゃんのかっこよさはしびれるほどだ。
難をいえば、2つの事件がインターネット関係で解決するのはもう一工夫ほしかったし、誘拐犯が逮捕されてからの
テンポがやや緩慢になるのが惜しい気がする。
しかし、なんといっても登場人物が生き生きしているのがこのシリーズの魅力だ。 1998,11.17
主演 トム ハンクス ・マット ディモン (戦争写実物) 満足度 4
最初に登場する老人は登場人物のうちだれなのか?まず興味を引く。
評判通り最初の「上陸作戦」の場面はまるで自分がそこにいるような現実感がある。トム ハンクスは死なないと
わかっているから、彼に感情移入して見ていればいいけど、その他の登場人物はいつ弾が当たって死んでしまうかわからない
緊張感がある。
お話としては、メインテーマの他に逃がしたドイツ兵の話などうまく書き込まれていてわかりやすい。
なんといっても、自分がメンバーと共に戦場で戦った気になる所がこの映画がうまくできている証拠だろう。
戦争には巻き込まれたくない!と強く再確認した映画だった。 1998,10.7
主演 メル ギブソン ・ダニー グローヴァー (コメディ風アクション) 満足度 3
割と評判が高かった作品。家が焼かれるまでのテンポが悪い。それからは好調。「3点」はちょっと辛いかもしれない。
今回の「4」はかなりコメディ色が強くなり、また、主人公の「衰え」をテーマにするなど、ヒーロー物のタブーに
挑戦している。その結果はまずまず成功しているようだ。
シリーズ物が続いて行くには「2」「3」あたりまではヒットした「1」を少し焼き直して「ウリ」を継続させればいいが
「4」ともなると、「ウリ」そのものを見直さなければもう続かない。そして、この作品の「4」のウリは「主人公の衰え」と
「ファミリー」といった感じで、悪くいえば「テレビドラマ」のようになったきている。しかし、今回「衰えたヒーロー」にも
魅力を持たせることに成功したようなので「5」も出来そうですね。 1998,8.27
主演 ケビンスペーシー ・キム ベイシンガー (警察もの) 満足度 5
「タイタニック」と並んで今年のベスト1かな?個人的にはこちらの方が好き!
最初に主要登場人物が紹介されるが、男性の顔を見分けるのが不得意な私はちょっと緊張。バド、エド、ジャック
の3人は何とか区別できて一安心。さて、内容は伏線の張り方がうまく最後にスルスルと解けるサマは上質の推理小説
を読んだようだ。また、3人の性格分け、その性格になったことを納得させる告白も自然と配置され物語に深みを与えている。
アカデミー助演女優賞に輝いたキム・ベイシンガーも物語を壊すことなく、自身の魅力をうまく使った役柄で好演している。
(誉めすぎ?)タイタニックがなければ間違いなく「作品賞」を射止めたはずの好作品。 1998,8.7
主演 リチャード ギア ・ブルース ウイルス (アクション) 満足度 4
内容的にもまずまず。2大スターの対決物としてはよくできているし、見せ場も十分ある。
アクション物は、悪役が「賢く」ないとてんでお話にならないが、ブルースウイルスの「クールさ」はGOODでした。
「ザ、シークレットサービス」のジョン マルコビッチ以来の「強い」悪役だったような気がする。
しかし、変装が得意な割にはすべて私は「ブルースウイルス」だ!と見破れた。(わからなかった人はいないのでは?)
細かいところでは、車の塗装の練習を念入りにしていた割には「メイン」では無かったし、最後の地下鉄でもさっさと
ギアの所を撃ってしまえばよかったし、昔の恋人が突然地下鉄に現れるのは、いかにも不自然だ。それと、いくら警官の変装
をしていたからと、あそこまで疑われないのは??? 私流に言えば、あと美人女優が一人欲しかった。 1998,7,19
主演 ティア レオーニ ・モーガン フリーマン (SF&ドラマ) 満足度 4
満足度「4」は誉め過ぎか?SFと人間ドラマがバランスよくブレンドされている。しかしエンターテイメント性には
欠けますね。エピソードも含めて「起承転結」が読めてしまうところが意外性が足りない。(水戸黄門ファンは安心して見れます。)
「fj.rec.movies」でも議論がにぎやかな「ディープ・インパクト3つの謎」ではないが、つじつまの合わないところは
結構多い。物語が始まってから10分ほど経たないと「主演」が誰かわからないところは「サスペンス」といえる。
0歳の子を持つ親としては、何回も「赤ちゃん」が登場するところが気になりました。(1)ジェニーの同僚のサラの幼子を無理矢理ヘリに
乗せてしまうところ(2)シェルターに入れない人々がフェンス越しに叫ぶ中高く掲げられる「赤ちゃん」(3)オートバイで避難する
タイタニックさながらのヤングカップルに任せられる「赤ちゃん」などなど。やっぱり女性監督だからかな? 1998,7,4
主演 ジャック ニコルソン ・ヘレン ハント (ラブコメディー) 満足度 4
「タイタニック」の陰に隠れたが、主演男優賞・主演女優賞を獲得した作品。前半はテンポが悪く乗れなかったが
彼女がカフェを休んだあたりから、面白くなった。中年同士の恋愛は、お互い過去を背負っているだけ一筋縄では
いかないが、だからこそドラマチックになるのだろう。
それにしても、アメリカの「ウエイトレス」はスーザンサランドンにしてもすばらしい女性が多いのは何故だろう?
(映画の中だからか?)
しかし、変人の小説家を観ていると、「自分」のことのようで、今でもそうとう奥さんに迷惑をかけているのかも?
と大変反省いたしました。「結婚前の気持ち」を思い出させてくれます。
主演 ピアーズ ブロスナン (スパイアクション) 満足度 3
「黄金銃を持つ男」以来ずっと観ている007。前回は小品ながら基本に戻って手堅く作っていて大ヒット
したようだが、今回はエンターテイメント性が欠けている。
前回同様、敵に身近な人を殺されて悲しむ「人間的な」007像だが、それが女性だと「ショーンコネリー」
以来の好色性とつじつまが合わず、今一つ説得力に欠ける。
でも、二人乗りのバイクや、リモコンのBMWなど新鮮みを出そうと苦心しているのはよくわかった。
中国の女スパイはキレイだった。
主演 レオナルド・デカプリオ (ラブロマンス) 満足度 4
これは見ない予定だったのだけど、周りが「イイ」というもんで見に行きました。
スタートは「シザーハンズ」つぎは「レイズ ザ タイタニック」そして「ロミオとジュリエット」
クライマックスは「ダイハード」だ。しかもいいところだけを取って丁寧にストーリーをつなげているので
ラストはうるうるしてしまうのだ。支配人もローザがボートからもう一度タイタニックに戻るところと
バンドのメンバーが戻ってくるところで不覚にも涙ぐんでしまいました。やや若向きといえるが名作であること
まちがいなし!。浸水し始めた船内を走って彼を助けに行くローザ、あこがれる愛の姿だね。
主演 ウィル・スミス (SF) 満足度 3
なんとなく、ゴーストバスターズを思い出してしまった。でも、出来はずっと良い。気味悪い系がダメ
な人はお勧めできないが、そこここにセンスのよいギャグが散りばめられていて、脳天気に楽しめる。
映画で使用されているサングラス「プレデター2」カッコイイデス。(12000円)
主演 ハリソン フォード (アクション) 満足度 4
ハリソン・フォードが主演するアクションは、「今、そこにある危機」もそうだが
家族愛がうまくはめ込まれている。大統領・ハイジャック・ダイハードこの3つが
題材でしかも「こんなのうそだよ」とすぐに感じさせないところがさすがである。
ところで、読まれなかったファックスはどうなったかとても気になります。
主演 ニコラス ケイジ (アクション) 満足度 3
物語の発想は面白いのだが、ストーリーのリズムがやや弛緩している。
奥さん役のモニカ・ポッターはきれいだった。
「 フィフスエレメント 」
主演 ブルース・ウィルス (エンターテイメント)満足度 3
火、水、土、風の4大要素につぐのは「愛」だ!この主題のために
SF一大オペラが展開する。リックベッソン ファンには?印かも?
「 スピード 2 」
主演 サンドラ・ブロック (アクション) 満足度 1
スピード?まるでエンストだらけの運転のようだ。スピード感ゼロ
主演 ジュディー・フォスター (エンターテーメント) 満足度 4
主人公の生い立ち、「無神論者」である事への葛藤。生まれて初めて「オシャレ」に目覚めた
パーティー。そして念願の宇宙への旅。実際の宇宙と自分の中の宇宙について考えさせられる作品
主演 渡 哲也 (エンターテーメント) 満足度 5
日本映画なかなかやるじゃないか!これは火曜サスペンス劇場レベルではないぞ!
ストーリー・テーマ・写真、全て高レベル。公開時期がまずかったかなー。
SINCE 1997