主演 渡辺謙 二宮和也 /監督 クリント・イーストウッド(硫黄島の戦闘の再現フィルム) 満足度 4
日本側から見た硫黄島の戦闘編で「父親たちの星条旗」と対になっている。出来はこちらのほうが良い。主人公の栗林中将(渡辺謙)にスポットが当たっていて、「偉人伝」風にもなっている。前半、人物紹介に時間をとり、あまりにゆったりとした時間が流れていて緊迫感にかけているところは違和感がある。しかし航空機の爆撃から急展開で「戦闘」に突入していき、手榴弾での自決を迫られる場面は緊張感がみなぎっている。
なんといっても最終的に「生存者」が複数出るのが救いでこのおかげで見終わった後の感覚が良い。実は部長も「硫黄島の位置」をこの映画を見るまでは知らなかった。日本人としての常識を身に付けさせてくれた意味でもこの映画の功績は大きい。 2007、1、6
主演 ダニエル・クレイグ エヴァ・グリーン /監督 マーティン・キャンベル(ロシア風007の誕生物語) 満足度 3
007の原点とも言うべき、007誕生の物語が、ようやくシリーズに登場。しかもピアーズ・ブロスナンに替わってダニエル・クレイグが新ボンドに就任だ。
主演 ライアン・フィリップ ジェシー・ブラッドフォード /監督 クリント・イーストウッド(戦争の裏側の真実) 満足度 4
第二次世界大戦。日米決戦の激戦「硫黄島」の戦闘をアメリカ側から描いた作品。このところクリントイーストウッド監督作とは相性が良くないが、今回は納得のできばえだった。
主演 ニコラス・ケイジ マイケル・ペーニャ /監督 オリバー・ストーン(瓦礫の中から見た9.11) 満足度 3
こちらは、国際貿易センタービル(ツインタワー)に旅客機が突入後、警備に向かった港湾警察官の物語。崩壊の危険がある建物だが、中で救出を待っている人がいる限り行かなければならないのが警察官と消防士だ。この物語は、救出に向かう途中でエレベーターシャフトが折れ、瓦礫に閉じ込められてしまった様子を丁寧に描写
している。安否を気遣う家族の様子や、生き埋めにされ身動きが取れない中での主人公ふたりの会話がこの映画の中核だ。
主演 コーリイ・ジョンソン他 /監督 ポール・グリーングラス(CG大作) 満足度 4
2001年9月11日、もう今から5年前にもなるが、いまだに映画だったのか、現実だったのか区別がつきかねるような、あまりに視覚的な事件だった。しかし未だ記憶には新しいものの、「実際はどうだったのか?」については、あまり知られていない。そのためにも
映画化されたのは意義があることだと思う。この作品は無駄な音楽を排しているので、当初は「ドキュメンタリーフィルム」のように淡々と進行していく。しかしあまりに悲惨な終幕を知っているだけに、見ている間も「ドキドキ感」が体を襲う、稀有な映画だった。監督のポールグリーングラスは「ボーン・スプレマシー」で
実力を認められただけあって、下手な主張を入れず、客観的に撮っているところに好感が持てるし、それが成功している。あとは、描かれていたことは「推測」が入っていると理解していることが重要だ。2006、10,17
主演 松雪泰子 蒼井優 /監督 李相日(CG大作) 満足度 4
支配人も中学一年時、妹と両親の家族4人の一泊旅行で、当時の「常磐ハワイアンセンター」に行った覚えがある。それゆえか、とても身近に感じられた作品。映画では炭鉱の斜陽から温泉を利用しての娯楽施設に活路を見出すべく
常磐ハワイアンセンター誕生までのいきさつのうち、メインのフラガール誕生物語に絞って描写している。元SKD講師(松雪泰子)のいい加減さ、チームワークの乱れ、仲間との別れなど、フラガール結成までに起こるいろいろな出来事をさりげなく描いていて、特に「植物係」のエピソードはうまく物語にアクセントを与えている。そして予想通り、実際にフラガール役の出演者が踊るハワイアンセンター開幕のフラダンスがこの映画のメインを務めている。
この流れは「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」に通じるところがあるが、前の二作と異なるところは炭鉱の閉山という社会性とそれに伴う家族の姿にも焦点を当てているところだ。単なる娯楽作品でなく、十分社会派の一面も持ち得て
映画に深みを与えているし、背景の「昭和の時代」にしばし思いをはせることも出来る。出演者では主人公の松雪泰子、リーダー役の蒼井優母親役の富司純子の3人の女優の演技合戦も見ものである。支配人の子供のころのセピア色の家族の思い出にも、新たにこの映画によって「色」をつけてもらったようで、とても感謝している。 2006、10、7
主演 ヒュー・ジャックマン ファムケ・ヤンセン /監督 ブレット・ラトナー(CG大作) 満足度 4
毎回見ていたX−MENのファイナル。前作で死んでしまった?ジーン(ファムケ・ヤンセン)はどうなったのか?が気がかりだったが、一応今回もその姿を見ることは出来る。
この作品の特徴はミュータントの超能力をCGを駆使して現実感あるものとしてスクリーン上に写すことであるが、その点では多少大げさすぎて失笑ものの部分もあるが、
十分期待に応えてくれている。また、ミュータント同士の恋のさや当ても味付けの一種であるが今回もそのテイストは十分残っている。ラスト、ウルヴァリンがジーンを刺し殺す
ところはいまいち納得できなかったが、エンドクレジット後の描写でひょっとしたらそれほど夢の無いラストでもなかったのかな?と少し印象が良くなった。治療薬「キュア」の登場と壁抜け少女・キティの活躍は楽しめた。 2006、9.17
主演 ユースケ・サンタマリア 小西真奈美 /監督 本広克行(うどん屋の跡継ぎ話) 満足度 3
フジテレビが提携して、TVで大々的に宣伝している作品。予見ではうどんブームの栄枯盛衰を面白おかしく見せるコメディかと思っていたが、これが全く裏切られる。コメディぽいのは前半だけで、しかも導入はテンポが悪く下手をしたら中座してしまいそうな出来栄え。そこからタウン誌のうどん巡礼記がヒットして
「うどん渋滞」ができるほどの一大うどんブームになっていくわけだが、それは物語の中盤までで語りつくされる。そこから主人公(ユースケ・サンタマリア)がうどん屋を継ぐか父の味を再現できるか?という話になっていくのだが、ここからは一般的な親子ものとしてなかなかの出来栄え。最後に主人公がまたアメリカに行ってしまうところは
「why?」と思ったが、ドキュメンタリーをドラマに方向転換したおかげで映画としての崩壊は免れたという印象。しかし美味しいうどんを食べようと思って店に入ったのに出てきたのが美味しいカレーライスだったら、「美味しかったからいいや」と納得できるものではないので、そこら辺が不満の残るところ。 2006、9.2
主演 草g剛 柴咲コウ /監督 樋口真嗣(日本崩壊のヴィジュアル映画) 満足度 4
前作も劇場で見ていて単行本も持っている支配人にとっては文字通り「温故知新」にあたる作品。当時13歳だった支配人にはやや背伸びしてみた記憶があるが、当時の日本映画の代表作だったという覚えはある。今回はヒロイン阿部玲子(柴咲コウ)が令嬢からレスキュー隊員に職業が代わり、より現代風に改変されている。また前回主役級だった内閣調査室・邦枝(当時は中丸忠雄)の代わりに女性閣僚(大地真央)が登場し同じく主役級の活躍をしている。
しかし何といってもこの映画の見どころは、日本の沈没をスクリーン上で仮想体験させてくれるところだろう。日本各地の崩壊映像が出てくるのだが「自分の住んでいるところは出てこないかな?」などと、不謹慎ながらどうなっているか見てみたいと期待してしまうほどだ。
今回はプレートのすべりを主人公の決死の行動により止め、沈没を免れた・・という期待を抱かせる終わり方になっているが、やはり主人公・小野寺俊夫(草g剛)が殉死してしまうのはエンターテイメントとしては後味はどうかな?と思う。途中の難しい理論は全部流して、スクリーンだけに集中すればかなり面白い映画だと思う。 2006、8,5
主演 トム・クルーズ フィリップ・シーモア・ホフマン /監督 JJエイブラムス(やっとスパイ大作戦らしいスパイもの) 満足度 4
シリーズもの3作目は「クアリティ最悪=打ち切り」がこのところのパターンで、今回もあまり期待しないで見に行ったがなんと今回は「当たり作品」だった。TVのスパイ大作戦が良かったのは「チームワーク」が根底にあったからだと思うのだが、T.U作共にただのアクションものになってしまっていて「どこがスパイ大作戦なの?」という印象だった。
しかるに今作品はチームも明確になっていて、それぞれの活躍場面も十分用意されている。(マギーQきれい!)しかも中盤の橋の上での戦いは臨場感がありこの作品最大の山場と呼んでもよい良い出来だった。本当にトムクルーズが撃たれちゃうんじゃないか?とハラハラした!?敵役(フィリップシーモア・ホフマン)がアカデミー賞男優としては、
いささかあっけなくフェイドアウトしてしまう感はあるが、トムクルーズひとりのワンマンもののイメージから脱したところが今回の成功の要因だったと思う。やっとMIV=スパイ大作戦になったかな? 2006、7、27
主演 仲間由紀恵 阿部寛 /監督 堤幸彦(奇術的ギャグ映画) 満足度 2
TVの深夜枠から始まって映画も2本作られるほどとなった「TRICK」。仲間由紀恵も「ごくせん」を経てその間にNHKの大河に主演するほどの大女優になってしまった。今回はゲストに片平なぎさを迎えていつもながらの「インチキ宗教を暴く!」といったのりで進んでいく。ただ今回は「ギャグ」が本筋から離れすぎて
映画のストーリーを邪魔しているのが痛い。ほとんど同じ感覚で作られていたTVのスペシャル版(ゲスト名取裕子)の方がストーリーもトリックの鮮やかさも上回っていたと思う。だいたい映画館で観る必要性を見終わった後も感じられなかったのが残念。アパートが取り壊されたという進展はあったもののもう少しまとまっていたらと思う。 2006、7.21
主演 中谷美紀 瑛太 /監督 中島哲也(お花畑的・劇画的中年女性の一生) 満足度 4
中島監督の「下妻物語」がとても新鮮で面白かったので、期待して見てみた。「川尻松子」という女性が中学教師からソープ嬢、殺人犯、やくざの女、撲殺とめまぐるしくも不幸な一生を送るサマを木村カエラ・ボニーピンクらのミュージックと、大胆なCGで一気に見せてくれる。
リズム的にはラスト近くの肥満体のおばさんになってからが多少だれて、ここを同じテンポで乗り切ってくれればもっとスッキリした満足感があったと思う。愛人生活やソープ嬢時代、刑務所生活を劇中歌に合わせて見せていくノリは印象に残り心地よい。
この物語の主演の中谷美紀の熱演には合格点を与えても良いと思う。ただ、川尻松子の一生を描いたはずが、観客席では「中谷美紀の熱演」を見た感じになったのが惜しいところ。中島監督も「下妻越え」に挑戦しながらも越えることはできなかったという感想を持った。 2006、6,13
主演 トム・ハンクス オドゥレイ・トトゥ /監督 ロン・ハワード(理屈っぽい冒険もの) 満足度 3
とっても面白そうで、興味もある内容なんだけど、非常にボリュームのあるストーリーを「早送り」で見たような感覚だった。(上映時間の割りに内容盛りだくさん)もう一度「解説」付きでゆっくり観てみたいというのが本音。
主演 織田 裕二 柴咲 コウ /監督 西谷 弘(エリート公務員の視線と民間人の視線) 満足度 3
県庁のキャリア(織田裕二)が、県の大規模プロジェクトへ起用されるためのキャリアアップのために、地元の「満天堂・浜町支店」というつぶれかけのスーパーに民間交流に出るはめになる。そこで二宮あき(柴咲コウ)という年下でパートの教育係と共に、自身の成長とスーパーの問題解決、そして県庁の利権体質にも切り込んでいくというお話。頭の堅い人間が現場では役立たないということは、支配人も家庭で十分経験しているところだが、そこでの二人のやり取りは予想通り面白い。
この作品の良いところは主人公が成長していく事と共に、スーパー側の問題も描き出し、こちらも解決に向かって歩みだそうとしているところ。いまいちテンポに欠ける嫌いはあるが、ドラマとしてそれなりに良くまとまっている。一番うれしかったのは「使えない」やつだった県庁さんも「書類作成」ではエキエスパートだったことがスーパーでも最後に活きるところ。人間何かのスキルは身につけておきたいですね。2006 4 27
主演 役所 広司 松 たか子 /監督 三谷 幸喜(年末のホテルでの群像劇) 満足度 4
舞台劇のように役者はスクリーンを右に消えたり左に消えたり。盛りだくさんのサービスと登場人物を破綻の無い脚本で処理するところはさすが。登場人物の「性格」もちゃんと読み取れる描き方は力量を感じる。偽フライトアテンダントだった麻生久美子が、姿を現さなかった愛人だったとは映画を見終わった後も気づかなかった。娯楽作品としては十分満足で切る出来栄え。 2006 3.7
主演 ジョディ・フォスター ショーン・ビーン /監督 ロベルト・シュベンケ(密室の旅客機内でサスペンス) 満足度 2
前回の「パニックルーム」で「予告編面白そう」→「本編つまらない」を経験していたため、まさか二回は続かないだろうとタカをくくって見に行った自分が甘かったです。ジョディどうしちゃったの?
主演 深津 絵里 寺尾 聰 /監督 小泉 堯史(記憶障害の数学者と母子家庭のふれあい) 満足度 5
「数学で愛を語ることなんか出来るのだろうか?」そんな疑問を持って観始めたが、結論はどうやら出来そうだということになった。自身理系で義弟は数学科卒。数学にはそこそこ理解があると思って臨んだのだが、冒頭で博士が「24は4の階乗だ」と言う場面で「はてな?」と思った。実は「階乗と累乗」を混同していたわけで、そこから根拠のない自信はもろくも消え去り、謙虚にスクリーンの中に入っていけた。
主演 吉岡 秀隆 堀北 真希 /監督 山崎 貴(昭和30年代庶民の暮らしぶり懐古) 満足度 4
大ヒットして、上映延長決定ということで、見逃していたのにおかげで見ることが出来ました。物語は戦後しばらく経ってからの昭和30年代、自動車修理工場「鈴木オート」を経営する(堤真一)と妻(薬師丸ひろ子)、お向かいさんで駄菓子屋の小説化志望・茶川(吉岡秀隆)を中心に進行する。まず、青森から集団就職で上京したロクこと「六子」(堀北真希)が自動車会社と勘違いして鈴木オートにやってくる。同じころ茶川は元踊り子で現在は小料理屋のヒロミ(小雪)に頼まれて小学生の「淳之介」を預かる羽目になる。そこからいろいろ騒動が起こってくるという展開。映画の元になった西岸良平の漫画は「レトロなほのぼの感」が魅力の作品だが、この映画もまたその雰囲気をうまく出すことに成功している。
主演 ダニエル・ラドクリフ エマ・ワトソン /監督 マイク・ニューエル(第一作のリニューアル的中継ぎ作) 満足度 4
役者さんが成長していて、特に背が高くなっていて、「ファンタジー感」は薄れ「青春物」の様相だが中身はまだまだファンタジー。ストーリーも第一作の「寮対抗戦」に似た「三大魔法学校対抗戦」となっていて、物語的には面白いが、ハリーポッター全体を眺めたときちょっとストーリー停滞かなと思ってしまう。それでも今回も面白く十分引き込まれる内容はさすが。ドサクサ紛れでヴォルデモード卿は復活してしまうし、どちらかといえば次回作に期待がもてるスターウォーズのエピソード2のような性格の作品。今回も新任の教師が鍵を握り関係者が二人も死亡してしまうのも意外な展開。余談だが「ゴブレットを、タブレットやギムレットと間違えないように覚えておきましょう。 2005 12.24
主演 チャン・ツィイー 渡辺 謙 /監督 ロブ・マーシャル(芸者に売られた少女の半生) 満足度 4
ハリウッドが極めて日本的なものである「芸者」を撮るという事で、どんな出来栄えか日本人なら野次馬的興味がわく一本。幼くして姉と共に置屋に売られてきた少女・千代(チャンツィイー)は下働きをしている時に「会長さん」(渡辺謙)とめぐり合いお菓子をご馳走してもらう。その時の事が忘れられず、もう一回会長さんに会うために芸者になる決心をする。豆葉ねーさん(ミシェル・ヨー)の後ろ盾もあり何とかお座敷に出ることを許されるようになる。しかしすんなり会長さんに気持ちを伝えることは出来ず、逆に会長さんの共同経営者である「延さん」(役所広司)に見初められ、会長さんへの想いはなかなかかなえられない・・・というのが中盤までのストーリー。物語的にはわかりやすく結構日本的な情緒もかもし出しているが、
着物の着付け、装飾品などがやはりハリウッド的で、純粋な日本映画とは趣が異なる、しかしそれが「大作っぽさ」に通じていて評価は難しいところ。ひいきの「ミシェル・ヨー」姉さんは美しく良い役でファンとしてはうれしいところ。、コン・リーの汚れ役もビックリしたが熱演。工藤夕貴も重要な役を演じており、やはり一見の価値はある。桃井かおりはもはやベテランのハリウッドスターのよう。しかしなんといっても主演のチャンツィイーの可憐さ・美しさはこの作品の一番の見どころだろう。エンターテイメントとして十分楽しめる。 2004,12,24
主演 ラッセル・クロウ レニー・ゼルウィガー /監督 ロン・ハワード(極貧からチャンピオンへの家族の物語) 満足度 5
同じボクシングを素材とした映画である「ミリオンダラー・ベービー」にはまったく乗れなかった支配人だが、こちらはボクシングシーンの挿入も程よく、主人公の家族の物語も詳しく描かれており、好感が持てた。主人公、ジムブラドック(ラッセル・クロウ)は前途有望なボクサーだったが、タイトルマッチで判定負けしてから人生につまずいてしまう。大恐慌で財産をなくし、港での日雇い労働で
生計を立てる有様。しかしその仕事も毎日あるわけではなく、まず牛乳を、続いて電気を止められ子供たちの健康も害してしまう。意を決してボクサーとしての首を切った連中に無心に行ったり、ついには生活保護の資金ももらうようになる。しかしかつてのマネージャーだった(ポール・ジアマッティ)が一日だけの試合のオファーを持ってきた。「100%負け確実の試合」しかしここからすべてが良いほうへ回転していく・・
主演 柳葉 敏郎 田中 麗奈 /監督 君塚 良一(踊らない捜査線) 満足度 2
「交渉人・真下正義」は地下鉄ジャックという斬新な企画とスピード感で面白く見ることが出来たが、今回は乗れなかった。まじめに作っているのは良くわかったが、冒頭の、容疑者の警官が、派出所で大勢に取り調べられていて突然逃げ出すところから、「そんなアホな!」という印象でノリ損ねてしまった。ちょっと誇張が過ぎたのでは?それに、新米弁護士の田中麗奈が「警察嫌い」という振りで出てくる割には
表現できていなくて、中盤で思い出したように「せりふ」で説明しだしたところもなんだかなあ・・という感じ。だいたい新宿北署の人たちが「警官なんだ」と気づくまでに10分はかかったし、映画の出だしでつまずいた印象が強い。
主演 ヘイデン・クリステンセン ユアン・マクレガー /監督 ジョージ・ルーカズ(合点が行くSF活劇) 満足度 4
エピソード1,2と来て、(第一作である)4にいかにしてつなげるかというエピソード3。内容が濃いので、前2作と比べて一本で2,3本のストーリーを見てしまったようなめまぐるしさ。しかもうまくエピソード4につながっており、満足感は高かった。その中での一番の注目のストーリーは「なぜアナキン・スカイウォーカーはダースベイダーになってしまったのか?」
ということ。これに関しては、「一応説明はあったがちょっと納得できない」といった印象。でもまあまあ許せる範囲かな。一番の収穫は、レイア姫とルークはなぜ離れて暮らしていたのか? ヨーダって何者?ダークサイドって何?などなど数々の疑問を解決してくれたこと。とにかくこの作品を見た後すぐにエピソード4(第一作)を見てみたくなったので、
「エピソード3」としては十分成功作といえるのではないでしょうか。 不満な点は、ちょっと他のジェダイは弱すぎたような・・、オビワンはアナキンにとても勝てそうもなかったはずなんだけど・・・ 2005 9.28
主演 (アニメ) /監督 湯山 邦彦(少年少女冒険もの) 満足度 4
夏休み中の子供にせがまれて行きました。でもこれが娘と映画館で見た初めての映画という記念すべき作品となります。ちなみに支配人は子供のとき観た「サイボーグ009」が初めての映画体験でした。
主演 山田 孝之 中谷 美紀 /監督 村上 正典 (おたく青年の目を通した恋愛ハウツー物) 満足度 4
インターネットの巨大掲示板に日夜アクセスするちょっと変わった人たちによる、恋愛成就のためのお騒がせ人助け映画。
主演 クリント・イーストウッド ヒラリー・スワンク /監督 クリント・イーストウッド (女性ボクサーの一生と家族観) 満足度 3
すっかり映画監督としても有名になったイーストウッド。前回の「スペースカウボーイ」は世論は激賞だったが、支配人は乗れなかった。今回の作品もアカデミー作品賞を受賞しているがどうか?
主演 ニコール・キッドマン ショーン・ペン /監督 シドニー・ポラック (国連を舞台にした小国の内部抗争) 満足度 4
インタープリターとは「同時通訳」の事。わたしもこの映画を観てはじめて知った。アフリカの架空の国「マトボ共和国」は内戦のさなか。時の大統領が内戦中の住民虐殺の容疑で国連で弁明する事になったという物語上の背景がある。ヒロイン・シルヴィアは国連の同時通訳でそのマトボ共和国の出身。偶然母国語で「大統領暗殺?」かという会話を国連内で耳にしてしまう。しかし物語は単純に進まず、ひょっとしたら「ヒロインもその一味なのでは?」という含みを持たせたところがこのストーリーの特徴。一方もう一人の主人公は数日前に愛する妻に先立たれたシークレットサービス・ケラー(ショーン・ペン)彼が
シルヴィアの警護を担当する事になり観客の目線も代行して、ヒロインを守ったり疑惑を向けたりする。物語は非常にサスペンスフルで中盤のバスの爆破までは満点の出来栄え。一気に見せる見事な演出だ。しかし終盤に伏線の「ヒロインは一味か?」が逆に邪魔になり始めて、ヒロインの心の動きを素直に表してこなかったためラストの行動が???と今ひとつ納得できないものになってしまった。そこだけを抜かせば第一級のサスペンスと言ってよいと思う。主人公二人は非常に適役。 2005 5、27
主演 リチャード・ギア ジェニファー・ロペス /監督 ピーター・チェルソム (夫婦の再生の物語) 満足度 4
周防監督のオリジナル版はストーリーの巧みさと、ヒロイン・草刈民代のカリスマ性で日本映画史に残る傑作だった。さて、ハリウッド作のこの作品は、ストーリーはほとんどいじらずエピソードもオリジナルを踏襲していて好感が持てる。ただ、作品の結末が「夫婦の再生」に持ってきてしまったため、「じゃあヒロインと主人公の気持ちはどうなったの?」という消化不良が感じられた。言い換えれば終盤のヒロインと主人公のダンスがクライマックスではなくなってしまっているわけだ。ここに違和感があったが、こういう結論も「あり」だと思えたので、日米の違いという楽しみ方として観る事も出来るだろう。リチャードギアは全く違和感なし。ジェニファーロペスは踊りは上手だったが(特にラテン)「華」という面では
草刈民代に軍配を上げたいと思う。(そう見えたのは筆者が草刈ファンのためかもしれない)。やはり良いストーリーは演者が変わっても魅せてくれると改めて思わせてくれた一本。 2005,5,29
主演 ユースケ・サンタマリア 水野 美紀 /監督 本広 克行 (踊る外伝) 満足度 4
邦画が元気になった起爆剤ー踊る大捜査線のスピンオフ企画。地下鉄パニック物としても十分おもしろい。最後まで見終わっても犯人の意図はよくわからなかったが、中盤までの展開は息をつかせぬテンポで十分魅せる。踊る大捜査線の同窓会も楽しめ、前2作と同様の水準を維持している。問題は地下鉄の司令室からコンサートホールに向かうため、主人公の真下警視(ユースケ・サンタマリア)が司令室を出てからだ。それまでは地下鉄司令長(国村隼)を中心にスクリーン上を覆っていた「重苦しい緊張感」が全く無くなってしまった。その結果終盤のコンサートホール爆破ということにもほとんど「サスペンス」を感じないのだ。「地下鉄パニック+踊る」でいい線いっていたので終盤のうやむやさが残念。 2005,5,14
主演 役所 広司 妻夫木 聡 /監督 樋口 真嗣 (ハリウッド風潜水艦もの) 満足度 4
ここ数年、日本映画の実力が上がって来たという事実は、衆目の一致するところだが、一つの要因として「観客が見たいと思える素材がストーリーに生かされている」という事ある。言い換えれば「観てみたいかも!?」と思える映画が作られるようになって来たわけだ。この作品も10年前なら日本映画では考えられなかったような題材。伊507号というドイツから接収した潜水艦で、「東京に原爆を落とす」というアメリカの作戦を妨害せよというのが物語のストーリー。しかもその潜水艦は「ローレライシステム」という極秘のシステムを搭載していた!というところが物語の核心だ。ローレライシステムはヒューマニズムあふれるものだが
他方から見ると「ハイッ??」っというズッコケすれすれのシステムで、ここが本当らしく思えるかが評価の分かれ目か。中盤のどんでん返しもまずまずで物語り自体は面白いのに「潜水艦内という緊迫感」が今ひとつ希薄でそこが残念。娯楽作品としては十分楽しめる出来だと思う。 2005,3.26
主演 マット・デイモン ジョアン・アレン /監督 ポール・グリーングラス (アクションスターらしくなってきた) 満足度 4
前作「ボーン・アイデンティティー」は劇場で見られず、ビデオで鑑賞。なかなかストーリーが面白かったので、続編の今作品を見てみた。やはり前作を見てからこの作品を見るのがお勧め。前作のヒロイン(フランカ・ポテンテ)が中盤でスクリーンから消えてしまうのはびっくりしたが、前作では「マットデイモン」が諜報部員!?という違和感がずっとあったのが、今回はいるかもしれないぐらいに安心してみる事が出来た。オーシャンズ11,12での「子供っぽい役」がはまり役のイメージなのでこの点を解消して見れるかがカギ。ストーリーは単純で、勧善懲罰。アクションも007のお株を奪うぐらいに本格的で、やはり劇場で
スクリーンで見るべき映画だと思った。この調子なら「3」ができてもおかしくない。 2005 3、27
主演 ジョージ・クルーニー キャサリン・ゼタ・ジョーンズ /監督 スティーブン・ソダバーグ (スターが動くだけ) 満足度 2
久しぶりに「はずれ」にあたってしまいました。ストーリーは、前回のメンバーがわけのわからない?理由で再集合し、再び泥棒を計画するというもの。ここにキャサリン・ゼタ・ジョーンズふんする捜査官が新たに登場し、これがブラッド・ピットの元カノだったりして物語が動いていく。今回の失敗だったとことは、「再結成の動機が弱い」「ほとんど見せ場がない登場人物が大勢いる」「肝心の泥棒場面がない」など、脚本に問題がある。唯一出番の多いキャサリンが生き生きしているだけで、ジュリア・ロバーツに至っては楽屋落ちに使われている。せっかくの豪華キャストも脚本が悪いと全く面白くないという見本になってしまった。 2005,2,5
主演 トム・ハンクス キャサリン・ゼタ・ジョーンズ /監督 スティーブン・スピルバーグ (空間型予定調和コメディ) 満足度 4
新年第一弾としてお正月に見るには良い作品。当日はレディースデイ1000円だったせいか、周りは女性客ばかりだった。(ちょっと圧倒された)東欧の架空の国クラコウジアからJFK空港に降り立ったビクター(トムハンクス)はアメリカの入管ゲートをくぐる前に、母国の政権がクーデターで倒され、戦闘状態になってしまった。そのためアメリカに入国できなくなり、また母国に帰ることも出来なくなった。まじめなビクターは航空警備局主任・フランク(スタンリー・トゥィッチ)の事なかれ主義のため空港内で暮らす羽目になる。(監視カメラとのやり取りは笑える)母国の政権が倒れるサマをTVで見るシーンや、その後生活のためにカートを集めて返却し小銭を稼ぐようになるエピソードなど演出も快調だ。
SINCE 1997
「 007カジノロワイヤル 」
当初、ダニエルのロシア風風貌が007のイメージに合わないなと心配だったが、まあまあ気にならない程度だった。ただ、今までの「もておとこ風」でなく「まじめ風ボンド」であったことはまちがいない。物語は、ボンド側、テロリスト、ル・シッフル側と混乱することなく描かれていて、わかりやすい。
ただ、ル・シッフルのアジトから終盤二人だけが無事救出されたあたりから「ストーリーが抜けている」感覚があり、物語もアクションらしくなくなり面食らう。ただここからクレイグの演技力が発揮され、ラブストーリーに見ごたえはあった。しかし上映時間(2時間半)はちょっと長すぎた気がする。 2006,12,23
「 父親たちの星条旗 」
まず冒頭の基地内でのやり取りでアメリカの兵士もごく普通の青年であったことを描き、後日「英雄」として扱われた時とのギャップを際立たせるのに役立っている。ここで登場人物をよく見分けておかないと後々苦労するので集中して見たい。
「味方は見捨てない」「衛生兵は撃たれない」など
実際の戦場では通用しない一般的なスローガンの嘘や、生き残ったものが必ずしも戦地でのヒーローではないといったことを力を込めずに描いている。よく知られている「擂鉢山(すりばちやま)に星条旗を立てている写真」の真実はどうだったかといった、予告編で強調されていた点は今ひとつ突っ込みも映画での重要性も弱かったような気がするが、戦費調達に帰国してからの
「旗を立てたヒーロー3人」に焦点を当てた描き方は新鮮だった。戦争を利用しようとする政治家や自分の事業の宣伝に使いたい実業家に利用されながらも、本人たちもヒーローに祭り上げられていく高揚感もまんざらではないさまをうまく描いている。しかしその狂乱騒ぎをアメリカ本土で見ていると「いったい何のための戦争?」といった疑問が自然と湧き出てくる映画になっているところが監督の思うところか?3人が帰国後も悩まされる戦場の
フラッシュバックが印象的で、戦地がその後の人間性をいかに損なうかも描かれている。
戦場での死体も結構なまなましく描かれ、声高ではないが、静かな反戦映画となっている。 2006 11.11
「 ワールドトレードセンター 」
しかしあまりに瓦礫の中での場面が長いため、やや退屈してくるのも事実。映画では適宜に外での場面も挿入して気を使っていたがそれでも息苦しさを感じてしまった。逆に言えば、観客にも
十分主人公たちの息苦しさは伝わったというべきか?
元海兵隊員の活躍で発見され、二人が救出される場面でさえ、まだ緊迫した場面であることは伝わったし、一人の命の重さは十分に描かれていたと思う。2006 10.27
「 ユナイテッド93 」
「 フラガール 」
「 X−MEN ファイナルデシジョン 」
「 UDON 」
「 日本沈没 」
「 M・I・V 」
「 TRICK劇場版2 」
「 嫌われ松子の一生 」
「 ダ・ヴィンチ・コード 」
この物語の主題であるキリスト教について詳しくないと、面白さも「半分」ぐらいなのかもしれない。異教徒の身にはキリストが結婚していようが、子供がいようがそう目くじらを立てなくても・・といった客観的感覚。さて、謎解きは結局スタートに戻り「ルーブル美術館」に「聖杯」があるという示唆で終わっていたが、実際にルーブルに行った事のある人はそのときを思い出したに違いない。役者はヒロインのオドゥレイ・トトゥは雰囲気もあり適役だと思ったが、トムハンクスもふくめその他は???という印象。(特にジャンレノ!)ハリウッド映画ももうちょっとがんばらないと邦画が好調な今は、お客さん減りますよという印象を持った。 2006 6 6
「 県庁の星 」
「 THE 有頂天ホテル 」
「 フライトプラン 」
今回も題材はとっても良いです。密室である旅客機の中で突然我が子が消えてしまい、客室乗務員に助けを求めるとなんと「搭乗記録が無い」と言われてしまう。はたして主人公は夫の突然の死によって精神錯乱を起こしていたのか?それとも用意周到に作られた敵の作戦のうちなのか?・・・とここまでは「予告編」でわかるところ。本編では。意外な犯人も含めて素材はそこそこそろっているのに「メインディッシュの前にデザートを出してしまった」という感覚の脚本の不備がとっても残念。ハイジャック劇に展開していく終盤も観客を降ろしてしまうのでサスペンスも何もあったものじゃない。最後に「すごい母親だ」という乗客のせりふがあるが、途中ではどうみても「ジョディやりすぎ!」といった感覚のほうが正常に思えた。誰かもう一回うまく組み立てて映画にしてくれないかな。 2006 2,11
「 博士の愛した数式 」おすすめ!
「記憶がきっちり80分しか続かない博士」という設定も突飛だが、博士は事故の後遺症によってもたらされたそのことを大きなコンプレックスと悩んでいたことが終盤でわかり、やはりなくてはならない設定だったかもしれない。途中、家政婦さんの息子ルート(斉藤隆成)が博士の家に学校から直接帰ってくるようになるとき、観客は果たして
博士はルートとうまくやっていけるか?と心配してしまうが、博士は思いの外、子供は無条件でかわいがり、そこから博士と母子との「かけがえの無い交流」が展開されていく。素数・友愛数・完全数など、いろいろな数学用語も出てくるが、実にわかりやすく、しかも美しさをもって語られるのが印象的だ。成長した息子役の吉岡秀隆の授業の場面はこの映画で大きな比重を持っている。終盤、eのπi乗=−1というオイラーの公式が、eのπi乗+1=0と変化する。家政婦さん(深津絵里)親子とのふれあい(+1)によって、義姉と博士との「eのπi乗」であらわされる世の中の虚業ともいえる関係を=0とリセットすることが出来たというところが、この作品の救いを見出せるところだろう。まさしく「博士の愛した数式」だ。博士との交流で「心で感じること」という大切さに気づく母子たち同様に
観客も映画を見終わった後、とてもすがすがしい。義理の姉役の浅丘ルリ子さんのまなざしと存在感の演技は特筆される。もっとせりふは少なくても良かったかな?博士・家政婦さん・ルート・義姉、いずれの立場で見ることも出来る優れた映画だと断言できます。「人生捨てたもんじゃない!」と思えます。 2006.1.27
「 ALWAYS三丁目の夕日 」
もちろん、アップリケのエピソードや宅間先生のエピソードなど感動的な話も十分感動的に描かれているが、原作の持つ「あたたかさ」をこの映画もかもし出すことに成功していてそこがヒットした要因かもしれない。支配人は「テレビが来た」世代の少し後の「カラーテレビ」の世代であるが、ほとんど違和感なく見ることが出来た。間違いなく続編が観たくなる映画である。それと薬師丸ひろ子が一番この時代の女性の息吹を再現していたのには少々見直した。 2006 1,17
「 ハリーポッターと炎のゴブレット 」
「 SAYURI 」
「 シンデレラマン 」 おすすめ!
わりと淡々と家族の情景を描いているにもかかわらず、感動的な場面がいくつか心に残る。肉屋からベーコンを万引きした息子に「決しておまえを手放さない」と息子と約束し、息子が抱きついてくる場面、マネージャーの家ががらんとしていて乗り込んでいった妻(レニー・ゼルウィガー)が息を呑む場面などなど「大恐慌時代の生活描写」が良く出来ていて(見たことはありませんが・・・)物語の背景がわかり、メインのストーリーの感動も増すというものだ。実際、夢物語のような「負け組み」
復活劇はすばらしいが、家族の中で父の持つ役割、心構えと妻はどうあるべきかをひとつの良い例として見せて貰った感動も大きかった。生計を維持していく大変さを改めて感じた映画。 2005、10、7
「 容疑者 室井慎次 」
ストーリー自体も八嶋智人扮する灰島弁護士が現実味のあるキャラクターに見えず、警察物なのか、室井管理官の初恋物なのかはっきりしていない。真犯人の扱いも「なんで気づかなかったの?」といった印象。「踊る」の登場人物が動いているのは楽しいが、独立した映画としては苦しかった。2005 9月27日
「 スターウォーズ エピソード3 シスの復讐 」
「 ポケットモンスター・アドバンスジェネレーション・ミュウと波導の勇者ルカリオ 」
ポケットモンスターについて詳しく述べていると紙面も尽きてしまうので、それは割愛するとして、この物語は「師弟関係」がテーマに描かれていて、これが「親子関係」に置き換えてみることも出来、親御さんの涙を誘ったりするのです。「信頼」という言葉が重く描かれ、弟子を信頼しきっていた「師」と信頼に「疑い」で応えてしまった弟子の葛藤と
真相がわかるときが描かれたおり、「子供を信頼し信頼されるような関係になりたい」なんて反省してしまった映画でした。近頃のアニメ映画は子供向けといえども侮れません。 2005,9,3
「 電車男 」
まず、女神のような女性「エルメス」の存在が奇跡で、そのエルメスが電車男に惚れたことは奇跡以上。物語は中盤まで原作本をなぞって好調だったが、画面からパソコンが消えた中盤がやや失速気味。取り巻く人々も影響を受け、自分の生き方を見つめなおしていくというプロセスは原作にはなかったところだが、共感が持てた。
一般的に掲示板は必ず「荒らし」が現れ存続が難しくなってしまうものだが、掲示板の住人になったことがある人ならかなり思い入れが出来る映画。掲示板住人同士の「連帯感」みたいなものも良く描かれていたと思う。2005、8.23
「 ミリオンダラー・ベイビー 」
ストーリーは初めて女性ボクサーのトレーナーをすることになったイーストウッドが彼女の実力と、的確なコーチングで連戦連勝で注目を浴びてくる。そしてタイトルマッチまでこぎつけるのだが、そのダーティーファイトのチャンピオンとの一戦で彼女は寝たきりの体になってしまう。と、ここまでの展開はリズム感、ペーソスもあってとても好感が持てる。しかしこの先物語のトーンはがらりと変わって「生きるとは?」
「血のつながりとは?」といった内面の物語の様相を呈してくる。残念ながら今回もここから付いていけなくなった。とくにラストで人工呼吸器の管を抜く決断には納得がいかなかった。どこらへんがアカデミー会員の胸を打ったのだろうか?というわけで今回も評価は高くできませんでした。 2005,6,27
「 ザ インタープリター 」
「 シャル ウィ ダンス? 」
「 交渉人・真下正義 」
「 ローレライ 」
「 ボーン・スプレマシー 」
「 オーシャンズ12 」
「 ターミナル 」
この作品はライトコメディなので、重いテーマなど考えずに楽しんでみるのが正解だと思うが、その役割を果たすべく登場するのが客室乗務員役のアメリア(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)だ。このところ活躍が目立つキャサリンだが、本作では力の抜けた演技で、また、スチュワーデス姿が非常に似合いスクリーン上での「美しさ」はなかなかのもの。主人公のビクターとの絡みや、空港内で働く人々とのふれあい、それにピーナッツ缶の謎などがさらりと描かれ、安心して観る事の出来る作品に仕上がっている。また、あれだけの、本格的かつ豪華な空港のセットを観るのも一つの楽しみ方かもしれない。一級の娯楽作品。
2005,1,7
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